初めてのストリップ劇場「まさご座」に行ってきた感想・レビュー

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ストリップ

こんにちは海です。

私がまだ正社員だった頃、パートタイマーのお兄さん(以下、パー兄)と一緒にストリップ劇場へ行った時のメモが出てきたので、それに加筆修正を行いました。

※一部脚色及び誇張表現があります。

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プロローグ

あれはゴールデンウィークに入る数週間前のことだった。

同じ職場で働いていたパートのお兄さん(自分より5歳ぐらい年上)に甘えて毎日車に乗せてもらい最寄り駅まで送迎してもらって帰宅していた。そのパー兄とは「今の時代副業だよね~」とかなんとか意識高い系ぶってYouTubeで一旗揚げようかとお金を出し合いカメラまでは買っていた。しかしこれと言って数字の取れそうなネタが思いつかずに代わりに会社の愚痴を言いあってドライブは終わる。

最寄りの駅のコンビニの駐車場に着いた後もしばらく話していたが、これもまた愚痴(会社にゴールデンウィークという概念がなかったのだ!)であり、最後にパー兄が「まあ頑張りましょう」でいつもその場を締めていた。

だがその日は違った。

パー兄「一緒にバスケ見に行きませんか?YouTubeのネタに」
海「バスケ興味ないっすな~」
パー兄「そうですか…」

パー兄の落胆ぶりが見て取れた。私はそれを上書きするかのようにこう述べた。

海「ストリップ行きませんか?YouTubeのネタに」
パー兄「いいですよ」

実際はもっと行く・行かないのやり取りがあったと思うが、意外とすんなりと話は進んだ。劇場は撮影禁止なのでもちろんYouTubeのネタになんかできるわけがない。そう、私は単純にストリップとやらに一度行ってみたかったのでYouTubeのネタという嘘を利用して(半ば強引に騙して)パー兄を誘っただけである。YouTubeなんてどうでもよかった。だが一人で行くのは気が引けるし足があれば尚良し!というわけで今回パー兄を誘った次第だ。


さて、私は一刻もはやく見に行きたかったが、香盤表の写真を見て4頭ではなく4結がいいと駄々をこね、挙句面食いな部分を兄さんが出してきたのだった。この男が結婚はおろか彼女もできない理由が分かった気がする。

しかしパー兄の車で行くことになっていたので、しぶしぶ要求に従った。そして土曜の4結、3回目に岐阜県にあるまさご座という劇場にパー兄と行くことになった。

約束のその日まで我々は(いや、私だけかもしれないが)期待と緊張でそわそわしながら職場で上司のクソみたいな指示にしたがったり、反抗したりしていた。

そして約束の日が来た。

当日

あいにくの雨、それも嫌なくらいの雨だった記憶がある。

前日に私は劇場のルールを色々調べ、飲食が劇場内で出来ることと、スマホは厳禁、絶対に取り出してもいけないということをパー兄さんと確認しあった。

パー兄「なるほど~。じゃあこれ、YouTubeのネタにできなくないっすか!?!?」
海「そうっすな~」
パー兄「海さんがただ来たかっただけでしょ!」
海「バレました?」

17時ぐらいにコンビニへ入り、私はアメリカンドッグをパー兄はスナック菓子を買っていた。「飲食自由だからカツカレー弁当でも買うか~」などと互いに息巻いていたがチキって結局軽食を買った。お腹が空いていたので二人は車内で結局全部食べてしまった。

3回目の時間が近づいてきた。

雨はやまない。まさご座近くのパーキングで時間まで待つ。期待に胸を高ぶらせながら。

いい時間になったので車から出る。窓口でチケットを買う。1枚5000円。高いのか安いのかはわからなかった。

靴を脱いで預けて劇場に入る。

初めて来たということで熟年のキャップをかぶったおじさまスタッフさんから説明を受ける。

そしていざ劇場内へ!

劇場内は思ったよりも広々としていた。土曜しかもゴールデンウィーク初日だということもあってかお客さんはいっぱいであり、100人とまではいかないかもしれないがそれでも非常に混んでいると思うぐらいの人であった。

私とパー兄は座る場所がないなぁ~と目配せをしながら、入って左側の、よくポラタイムで並ぶあの列のところに座って私はクリスマスプレゼントを開ける子供のワクワクな気持ちで踊り子さんの出番を待った。

古い録音のアナウンスが流れる。これまたクセになる音楽とアナウンスの声。

「花のトップスステージを飾りますのは○○嬢、登場の際は拍手でお迎えください」的なアナウンスが流れる。

そしてついに幕が上がる。

私の期待感は最高潮に達していた。パー兄はちびちびと炭酸を飲んでいた。もっと緊張しろ!

爆音とともに1人目のショーが始まった。

一人目は確か翔田真央さんだったと記憶している。

人生初の踊り子。これぞストリップといったイメージに近い演目であり、妖艶であった。

近くにいたお客さんが「ダブルダブル」と、当時はよくわからない用語を言っていた気がする。

それから2人目のショーが始まった。確か葵マコさんだったような。服を脱ぐのではなく徐々に着ていくようなスタイルだった記憶があるので、いきなり青いクウガに変身した五代雄介ばりに「いきなり青か!」と内心叫んだのである。(のちに知ったが逆ストリップとか言うらしい)

その後、写真撮影となった。

写真撮影の様子を見ていた私たちは一瞬虚を突かれたはずだが、私はアイドルの握手会みたいなものをどこか感じたのでそんなに躊躇せずに長い列に並んだ。パー兄の方はチキって炭酸をちびちびと飲んではどこに視線をやればいいのか迷っていた様子。

写真撮影の時が来た。踊り子さんにポーズはどうするか聞かれる。踊り子さんに「撮影のシステム分からないんですが」というと簡単に説明して下さった。

そしてポーズはどうするかと聞かれ、私は困った。そりゃエロければエロいほどいいのだから。だがどう注文すれば自分が最小限の恥と踊り子さんの負担の少ない・嫌がらないポーズがとれるかと気遣いとエゴが入り混じった感情をスパコンに負けない速度で導き出すが、結局、誰かのnoteで見た「困ったときはおまかせで」という一文を思い出し「おまかせで」と注文する。


デジカメのボタンを押す。そしてこの回で帰ってしまう旨を伝えると、引換券を書いてくださった。やはりアイドルの握手会に似ているなと思った。行ったことはないけれども。これはハマるわ、とも思った。実際にハマった。

そんな感じで3回、4回、5回目とショーが続いた。

結局全ての踊り子さんのポラを撮った。推しもできた。蟹江りんさんの写真を撮りまくった記憶と証拠がある。(またすぐ会えると思ってたけどしばらく会えなくなるとは思わなかった。推しは会えるうちに合っておいた方がいいという教訓。蟹江りんさんとの再会レポはこちらから

パー兄が写真を撮っていなかったので「撮らないんですか?」と聞くと「僕は良いです(笑)」とお前みたいな変態なんぞと一緒にするなとでも言わんばかりの嘲り交じりのすかした声色で言われた。目の前にチャンスが来てもみすみす見逃すタイプの男だと思った。

あと覚えていることといえば、

ルールがよく分からないが、周りのお客さんの踊り子さんの決めポーズ?に合わせて拍手していた。パー兄も拍手していたがその音の小ささは手を見れば音などなくても明らかだ。まだこの空間に没入してないのかこの男ったら!

職人顔のおじさまが投げるリボンがきれいだった。踊り子さんに当たらないそのテクニックはまさに職人芸。劇場の人だと思ったけど、後で知ったのがその人もお客さんらしい。面白い文化だ。

踊り子さんによって体や演目の内容などなどそれぞれ個性がありそれぞれ全然印象やスタイルが違っていて率直に飽きることなく楽しかった。知らない音楽にも出会えて新しい扉を2重にも3重にも開いた。扉開き過ぎて「ここは注文の多い料理店か?後で食われるんか?」とも思ったり思わなかったり。床に座っていたので腰はちょっぴり痛かった。

写真の列は前の方に並ぶとコスプレ衣装?らしい。

エピローグ

帰り道、土砂降りの中、回転すし屋に入った。

三大欲求に照らし合わせれば、ストリップと寿司。あとはぐっすり眠れば完璧だ。

しかし私はストリップをエロ内包したそれ以上の超神秘的な女神との対話(カッコつけました)だと考えている。

ストリップ劇場は私の新たな趣味、いやそれ以上のものになった。

帰りの車内、ポラを見返し「また来週行きましょうよ」という私に「ひとりで勝手に行ってください」と返したパー兄。相変わらずすかしてやがる。私はポラをカバンにしまった。

ふとダッシュボードをみるとそこには裏返しになった一枚の写真が乗っていた。

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